ソラナのコア開発会社アンザは5月11日、新コンセンサス「Alpenglow」を外部バリデーターが参加する検証ネットワークで動かし始め、取引の確定時間であるfinalityを約12.8秒から中央値150ミリ秒へ縮める大型刷新の実地検証に入りました。
Alpenglow is live on the community test cluster
The biggest consensus change in Solana's history, now running on validator infrastructure ahead of mainnet
We’re now inviting more validator operators to participate in the next community cluster👇
— Anza (@anza_xyz) May 11, 2026
ソラナ史上最大のコンセンサス変更が、内部試験からコミュニティ運営者のインフラへ移り、メインネット投入に向けた節目を迎えています。これまでは最大45ノードの内部環境で試験していましたが、今後は外部のバリデーターが自前の設備で挙動を確かめる段階に入ります。既存コンセンサスからの切り替えには「Alpenswitch」を使います。
アンザが2025年5月19日に公開した技術ブログでは、Alpenglowが現在のTowerBFTとPoH(プルーフ・オブ・ヒストリー)に代わる仕組みだと説明しました。新方式では、Votorが投票とfinalization(確定処理)を担い、Rotorがデータ伝播を受け持ちます。目標のfinalityは中央値150ミリ秒で、シミュレーションでは最速100ミリ秒を記録しました。
今回の刷新で変わるのは処理件数そのものより、送金や注文が覆りにくい状態になるまでの待ち時間です。SIMD-0326提案書は、TowerBFTに残っていた課題として、約12.8秒に及ぶfinalityの長さ、明確なセキュリティ保証の弱さ、オンチェーン投票が生む帯域負荷とコスト、投票報酬を巡るインセンティブのゆがみを挙げました。Alpenglowは直接投票を集約するVotorと、ブロックデータを配るRotorに役割を分け、20%の悪意あるstake(預け入れられたSOL)と20%の無応答stakeを抱えた状態でも耐える「20+20」モデルを採っています。
利用者に近い目線では、サブ秒級の確定が実用水準まで下がるかが問われます。高頻度取引、ゲーム内アクション、ストリーミング型の少額課金では、数秒の遅れが体験に直結します。ソラナは高スループットと低手数料で知られますが、その一方で確定待ちの長さが弱点と見られてきました。Alpenglowが狙うのは、その待ち時間を詰めることです。
メインネットへの道筋も見え始めています。ソラナ共同創業者のアナトリー・ヤコヴェンコ氏は5月上旬の「Consensus Miami 2026」で、テストが順調に進めば「早ければ次の四半期にもメインネットへ進める」と話しました。次の工程は、アガベのリリースへの組み込みとコミュニティテストクラスターの参加バリデーター拡大です。
参照:公式