暗号資産まわりのサービスが増えるなか、投資家の資産は複数の口座に広がりやすくなっています。
こうした状況に対して、Bitgetが「UEX(Universal Exchange)」という枠組みを提案しました。
資産管理のあり方を見直すひとつのきっかけになりそうです。
取引口座の増加で見えづらくなる「総資産」という課題
暗号資産を触っていると、自然と口座が増えていきます。国内外のCEX、チェーンごとのDEX、複数のウォレットに証券口座……。
便利になる一方で、「今、自分の資産はどこに、どれくらいあるのか」を把握するのが難しくなっている方も多いはずです。
特に近年はマルチチェーンやエアドロップ関連の活動が活発で、資産がさらに分散しやすい環境が続いています。
こうした背景から、“総資産をまとめて見渡すレイヤー”への関心が高まってきているように見えます。
CEX・DEXの役割整理から浮かび上がる、新しいレイヤーの必要性

Bitgetは今回、まずCEXとDEXの役割をシンプルに整理しています。
CEX:暗号資産取引の主戦場
DEX:チェーンごとの取引場(新興領域やエアドロ向け)
どちらも独自の価値がありますが、一方で“資産全体を俯瞰する”目的に特化しているわけではありません。
ここに、もう一段上の視点──総資産をひとまとめに管理するレイヤーが必要なのではないか、という問題提起が見えてきます。
UEXが想定しているのは、暗号資産だけでなく株式トークン、ゴールド、FXといった複数のアセットを「ひとつの口座」で管理できる状態です。
BitgetがFX機能のリリース準備を進めており、多資産化を進めようとしています。
単一のアプリで総資産とリスクを把握できるようになれば、ユーザーにとって管理負担が軽くなります。
多口座時代に求められる「集約」という視点
暗号資産に限らず、複数のアプリやサービスを使い分ける状況は一般化しつつあります。
便利になった半面、「どこで何を持っているのか」を定期的に把握するのが意外と大変です。
市場の動きに目を向けると、資産管理の集約をテーマにしたサービスが少しずつ増えてきています。
BitgetのUEX構想も、この流れの中に位置づけられると言えそうです。
CEXは高い流動性と商品性、DEXは分散性や新興領域へのアクセスなど、互いに異なる強みを持っています。
ただ、それぞれが扱える領域にはどうしても限りがあり、総資産の把握という視点では十分ではない面もあります。
UEXは、そうした既存モデルの上位に位置する「もう一つのレイヤー」を示しています。
他の大手取引所でもAIによる分析機能や株式トークンの取り扱いなど、マルチアセット化へ向けた動きが見られます。
その中でBitgetがUEXという概念を先に示したことは、同社が資産管理の方向性をどう見ているのかを表しています。
UEXが実現するための課題──規制・安全性・ユーザー需要という三つの軸
多資産を一口座で扱うには、いくつかのハードルも残っています。
規制:扱う資産によって国ごとのルールが大きく異なる
安全性:より広範な資産を預かる以上、カストディ体制がより重要になる
需要:ユーザーはどこまで「完全な一元化」を求めるのか
これらの条件が整っていくことで、UEXモデルの実現性は高まっていくと考えられます。
とはいえ、マルチチェーン時代に入ったことで、総資産を俯瞰したいという声は確実に増えています。
BitgetがどこまでUEXモデルを本格化し、実際にユーザーの選択肢として成立させるのかは、今後の注目ポイントになりそうです。
「資産のメインフィールドはどこに置くか」──UEX構想が投げかける問い
UEX構想は、個々の機能追加というより、資産管理の土台をどう設計するかという根本的な問いを投げかけているように見えます。
暗号資産の利用が広がるほど、この問いは無視できないテーマになっていくはずです。
本記事はBitgetの公開情報をもとに構成しており、気になる方はぜひチェックしてみてください。
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