韓国の大手暗号資産取引所Bithumbが、資金洗浄対策(AML)と顧客確認(KYC)義務の不備を理由に、金融当局から6か月間の一部営業停止措置を受ける可能性が出ています。
報道によると、対象となる措置は「新規会員に限った仮想資産の外部送金(出金)の制限」で、期間は6か月とされています。既存会員については、仮想資産および法定通貨の入出金や売買はこれまで通り利用できる見通しで、現在の利用者への影響は限定的とみられています。
今回の通知には、同社の最高経営責任者(CEO)に対する「文責警告(懲戒処分)」も含まれています。
韓国メディアの報道では、FIUが問題視した点として、海外の未登録仮想資産事業者(VASP)との取引が続いていたことと、一部利用者に対する本人確認(KYC)手続きの不十分さが挙げられています。
韓国では2021年施行の特定金融取引情報法(特金法)により、仮想資産事業者に対して厳格な資金洗浄対策と顧客確認が義務づけられています。未登録の海外事業者との取引は、当局が重点的に監視してきた分野です。
もっとも、今回の通知は処分が確定したわけではありません。今後、金融当局の制裁審議委員会で意見聴取などが行われ、その結果を踏まえて最終的な判断が下されます。結論は3月中旬ごろに示される見通しです。
韓国の仮想通貨市場では、取引所に対する規制と監督が強く進められてきました。特金法の施行後、金融当局は取引所の資金洗浄対策や銀行との実名口座連携の状況を厳しくチェックしています。今回の処分が最終的に決まれば、大手取引所の運営体制に対する当局の姿勢を改めて示すケースになる可能性があります。
現時点でFIUから公式発表は出ておらず、金融当局や業界関係者への取材をもとにした報道が主な情報源となっています。
参照:報道