Circleが日本市場への取り組みを強化、USDCが国内主要取引所での取り扱いを予定
SBIとの提携により、日本におけるステーブルコイン導入を加速
2025年3月25日、ステーブルコイン「USDC」の発行元として知られるCircle Internet Financialは、日本法人であるCircle Japan株式会社を通じて、日本市場への本格的な取り組みを強化することを発表しました。
SBIホールディングスとのパートナーシップ強化や、複数の国内暗号資産取引所へのUSDC上場が視野に入る動きとして注目されています。
USDCが国内主要取引所での取り扱いを予定
Circleは、日本の金融大手SBIホールディングスと合弁事業を展開し、日本におけるUSDC導入とデジタル金融インフラの構築を推進してきました。SBIグループの子会社であるSBI VCトレードは、金融庁のステーブルコイン規制に基づき、3月26日にUSDCの正式な取扱いを開始する予定です。
さらに、Binance Japan、bitbank、bitFlyerといった主要取引所も、今後USDCを上場・提供する計画を明らかにしており、日本におけるUSDCの流通と流動性が大幅に拡大する見込みです。
Circleの日本進出は金融インフラ整備の一環
日本法人を通じて「USDCの採用加速」「市場インフラの強化」「デジタル金融イノベーションを推進する人材の育成」といった取り組みを通じて、企業や機関を支援する体制が整っていると述べています。また、USDCを日本のデジタル金融エコシステムに統合することで、決済や財務業務における信頼性の高いソリューションの提供を目指す方針も明らかにしました。
これらの方針からは、Circleが今後、日本市場においてUSDCのユースケース拡大やデジタル経済における基盤整備の本格化を進めていく姿勢が読み取れます。企業や機関投資家に向けた安定的なデジタルドルの提供を通じ、Web3・ブロックチェーン技術の普及にもつながる可能性があると考えられます。
Circleの共同創業者兼CEOであるジェレミー・アレール氏は、次のようにコメントしています。
「日本はWeb3とブロックチェーン導入の最前線に立つ国です。Circle JapanとSBI、そして国内主要取引所の連携により、USDCは安全かつ透明性の高いデジタルドルとして、日本の進化するデジタル経済を支える存在となるでしょう。」
SBIホールディングスの北尾吉孝会長兼社長も、次のように述べています。
「SBIは、日本におけるUSDCの採用拡大を通じて、デジタル資産へのアクセス性向上と金融イノベーションの推進に貢献してまいります。」
日本初、承認されたグローバルステーブルコイン
2025年3月4日、SBI VCトレードは、金融庁のステーブルコイン規制に基づき、USDCを正式に導入するための承認を取得しました。
USDCは日本で初めて承認されたグローバルドル建てステーブルコインとなり、法的・制度的な後押しのもとで流通が可能となりました。
USDCは、米ドルと1:1の価値で交換可能なステーブルコインであり、100%現金および現金同等物による裏付けがあります。準備金は規制対象の金融機関にて保管され、外部監査人による月次レポートの公開も行われているため、高い透明性と信頼性を備えています。
CircleとSBIによる本格的なUSDC展開は、国内のWeb3エコシステムの発展を後押しするとともに、企業間決済や国際送金、金融インフラの近代化といった領域での活用が期待されます。
日本の規制整備が進む中、USDCのような信頼性の高いステーブルコインがどのように社会実装されるかに注目が集まります。Circleの取り組みは、日本のデジタル経済に新たなスタンダードをもたらす可能性を秘めていると言えるでしょう。
参照:公式