リステーキングプロトコル「EigenLayer」、EIGENトークンのロックを解除し取引を開始
EIGENトークンは、リステーキングプロトコル「EigenLayer」のネイティブトークンであり、ユーザーが複数のブロックチェーンでステークした資産を活用し、追加報酬を得ることができる仕組みを提供します。
EigenLayerは、Ethereumベースのプロトコルであり、ユーザーが既にステーキングしているEther(ETH)を再ステーキングし、他のプロトコルやネットワークに対してセキュリティを提供する機能を備えています。
EigenLayerは、2024年6月時点で約200億ドルの預かり資産(Total Value Locked: TVL)を記録していましたが、市場環境の変化により現在は約120億ドルのTVLがあります。
EIGENトークンのロックが解除されたことで市場の流動性が高まり、今後の市場取引が活発化することが期待されています。
EIGENトークンの供給量と市場価格
EIGENトークンの総供給量は約16億7千万枚(1,673,646,668.28466トークン)で、現在、市場に流通しているのは約2億枚のトークンであり、全体の供給量の一部です。
現在、EIGENトークンは4ドル前後で取引されており、完全希薄化後の時価総額(FDV)は73億ドル以上になると予測されています。
EIGENトークンは、BinanceやMEXC、Bybit、Bitgetなどの主要な暗号資産取引所で取引されています。
アロケーションについて
コミュニティへの割り当て: 総供給量の45%がコミュニティに割り当てられ、そのうち15%がステークドロップ、15%がコミュニティイニシアチブ、15%がエコシステム開発に配分されます。
ステークドロップの詳細: ステークドロップの15%のうち、5%(約8350万枚)が2024年3月15日のスナップショットに基づいて配布され、その90%は即座に請求可能です。
投資家への割り当て: 総供給量の29.5%が投資家向けに割り当てられています。
チームと初期貢献者への割り当て: 総供給量の25.5%がチームと初期貢献者に配布されます。
投資家と初期貢献者は、最初の1年間はトークンが完全にロックされて動かせません。その後、残りの2年間にわたって、毎月少しずつトークンが解放され、合計で毎月4%ずつ解除されていきます。
EigenLayerリステーキングの仕組み
EigenLayerのリステーキング機能は、ユーザーがETHを他のプロトコルで再利用し、追加の報酬を得ることができる点が特徴です。
この仕組みを利用することで、新たな資本を追加せずに、すでにステークされているETHを他のプロトコルで活用し、さらなる収益機会を増やすことができます。
EigenLayerは、Ethereumで既にステークされたETHを他のプロトコルに対してリステークできる点が重要です。
この技術により、ネットワーク全体のセキュリティが向上し、Ethereumエコシステム内のサードパーティプロトコルにも信頼性を提供します。
また、EigenLayerは「主観的フォーク」という新しい暗号経済セキュリティシステムを採用しています。
このシステムは、オンチェーンで客観的に確認できないが、明らかに問題がある行動に対してペナルティを課す仕組みを持っています。
簡単に言うと、ネットワーク参加者が、ある行動が不正だと「主観的に」判断した場合、その行動に対してフォーク(分岐)を提案できます。このフォークに参加者が同意すれば、悪意のある行動を行ったトークン保有者のトークンが罰則として失われます。逆に、フォークが拒否された場合、その提案をした参加者は、自分がフォークを提案するために使ったトークンを失うリスクを負います。
この仕組みにより、トークンの分配やガバナンスを柔軟に行えるだけでなく、コミュニティの合意に基づいたセキュリティと公正さを維持することが可能です。
EigenLayerは、Ethereumエコシステムにおけるセキュリティと拡張性を強化する技術を提供し、今後もDeFiやブロックチェーンの分野で重要な役割を果たすプロジェクトとなるでしょう。
参照:公式