ニューヨーク証券取引所(NYSE)が、トークン化証券の24時間取引に向けた動きを速めています。
NYSEは3月24日、デジタル資産基盤を手がけるSecuritizeと覚書(MOU)を締結し、24時間365日で売買できるトークン化証券取引プラットフォームの開発に着手しました。
We've signed a Memorandum of Understanding with @NYSE to support the development of tokenized securities markets.
Securitize has been named as the first transfer agent eligible to mint blockchain-native securities on the upcoming NYSE-affiliated tokenized securities platform. pic.twitter.com/Rdgtpq6j4D
— Securitize (@Securitize) March 24, 2026
伝統的な株式市場のインフラにブロックチェーンを組み込み、即時決済やステーブルコインでの資金移動まで視野に入れた取り組みとして、市場の関心を集めています。
今回の提携でSecuritizeは、同プラットフォームで最初のデジタル転送エージェントを担います。
NYSEはすでに1月19日、親会社ICEを通じてトークン化証券プラットフォームの開発と米証券取引委員会(SEC)への承認申請を公表しており、今回の提携はその計画を具体化する動きといえます。
焦点となるのは、株式やETFの取引時間と決済のあり方を大きく変える可能性です。新プラットフォームは24時間365日の取引に対応し、約定後の即時決済、ドル建て注文、ステーブルコインによる資金調達を支える仕組みになる見通しです。
現在の証券市場では、取引時間や清算・受け渡しに制約が残りますが、トークン化によって売買から決済までを一体で扱えれば、資金効率や市場アクセスの改善につながるとの見方が広がっています。
規制面でも追い風が吹いています。3月18日ごろには、SECがNasdaqのトークン化株式の枠組みを承認し、トークン保有者に従来株式と同等の権利を認める方向性が示されたと報じられました。
NYSEが1月に申請を公表していた流れに続き、規制当局がトークン化証券を既存の証券法制の中で扱う姿勢をより鮮明にしつつあることは、今回の提携に現実味を与えています。
24時間取引という新たな市場慣行を広げるには、技術だけでなく、名義書換や保有者管理、権利付与をどう法的に整えるかが欠かせません。Securitizeを転送エージェントに据えたのも、そうした流れに沿った判断とみられます。
