SBI VCトレードは3月18日、米ドル連動型ステーブルコイン「USDC」を対象としたレンディングサービスの開始を発表しました。国内の暗号資産交換業者が、ライセンスのもとでステーブルコインの貸し出しサービスを手がけるのは初めてとなります。
新サービス「USDCレンディング」では、ユーザーが保有するUSDCを一定期間預けることで利回りを得られます。開始を記念した初回募集では、満期12週間で年率10%が提示されました。今後は通常時でも同じく12週間満期で年率5%程度の水準を見込んでいます。
この利回りは、銀行の米ドル建て外貨預金と比較しても高い水準です。一般的な外貨預金では、優遇金利を除く通常の利回りは年率0.01%から4%程度にとどまります。USDCレンディングは、価格が米ドルに連動する特性を生かしながら、より高い利回りを安定的に提示できる点が特徴です。
税制面にも違いがあります。銀行の外貨預金の利息は、所得にかかわらず一律20.315%の源泉分離課税が適用されます。一方、USDCレンディングによる収益は雑所得として総合課税の対象となります。ただし、1回の募集あたりの上限は5,000USDCに設定されており、他に雑所得がないなど一定の条件を満たせば、年間20万円以下に収まることで課税対象外となるケースも想定されます。
こうした仕組みから、少額での運用を試したい利用者や、初めて米ドル建て資産に触れる層にも利用しやすいサービスといえます。
国内では2023年の法改正により、ステーブルコインは電子決済手段として扱われるようになりました。こうした制度面の整備を背景に、交換業者によるサービスの幅も広がりつつあります。SBI VCトレードはこれまで貸コインやステーキングなどを展開してきましたが、ステーブルコインを対象とした商品は新たな選択肢になります。
募集時に示された年率10%という水準は、国内の一般的な金融商品と比べても高い水準です。暗号資産の価格変動リスクを避けたい投資家や、外貨建てでの運用を検討する層から関心を集める可能性があります。
ステーブルコインを活用した運用サービスが国内でも動き始めたことで、他の交換業者の対応や競争環境の変化にも関心が集まっています。今回の取り組みは、日本の暗号資産サービスが新たな段階に入りつつあることを示す動きです。
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