株式会社ARDOR GROW 代表取締役
2021年にWeb3ゲーム・ブロックチェーンゲームを専門とする暗号資産メディアを創設。Play to Earnの可能性を追求し、累計100タイトル近くのゲームを実際にプレイし、業界の変化や市場の可能性を探索してきました。
2021年、Axie Infinityは、ガバナンストークンの発行(2020年11月)とスカラー制度の導入によりPlay-to-Earnの象徴的タイトルとなり、2021年8月には月間売上約380億円を記録。この成功を機に、業界への関心が急速に高まりました。
その後、カジュアルゲームで日給数千円を稼げるポンジスキーム的なタイトルが増加し、短期間で破綻するケースが相次ぎました。国内では、Titan Hunters、SpeedStar、Metakeeper、MyRichFarm、TwitFiなどが話題となりました。
こうした状況を受け、Play-to-EarnからPlay-and-Earnへとシフトが進行。Play-and-Earnは、ゲームの楽しさを主軸としつつ、収益性を副次的要素とするコンセプトです。また、STEPNの成功を契機にX to Earn(何かをして稼ぐ)というライフスタイルモデルも普及しました。
一方で、Illuvium、Shrapnel、Big TimeといったAAAクラスのWeb3ゲームが発表され、ブロックチェーンゲーム業界の将来性に期待が高まりました。
2023〜2024年には、日本国内でのWeb3ゲームが増加し、新しいゲーム体験や持続可能性を考慮した設計が主流に。業界全体の健全化が進む一方で、市場の成長鈍化やゲーム内経済の維持が難しくなり、サービス終了となるタイトルも増加しました。
また、この時期に月間アクティブユーザー数9.5億人を誇るTelegramを活用したTONゲームが成功を収め、特にHamster KombatやCatizenは数千万人〜数億人規模のユーザーを獲得。これに触発され、LINE版のWeb3ゲームKaiaも登場し、国内での展開が進んでいます。
こうした変遷を通じて、Web3ゲームの持続性の課題や、Play to Earnの実現の難しさを実感しています。
Web3ゲームは不確実性が高いからこそ、自身の実体験と業界知識をもとに、プレイヤー目線で役立つ情報を発信し続けています。