DeFiプロトコル開発企業のSecured Finance AGは、2026年2月5日、トークン化されたリアルワールドアセット(RWA)を担保とするオンチェーン資金調達機能を実装したと発表しました。
今回の取り組みは、シンガポール金融管理局(MAS)および香港証券先物委員会(SFC)の規制下で運営されるデジタル証券取引プラットフォーム「DigiFT」との連携によって実現したものです。
新たに導入された仕組みでは、UBS Asset Managementが発行するトークン化マネー・マーケット・ファンド「uMINT」を担保として差し入れることで、JPYC、USDCなどのステーブルコインの借入が可能になります。
今回実装された資金調達機能の概要は、以下の通りです。
- 対象担保:UBS Asset Managementが発行するトークン化MMF「uMINT」
- 借入通貨:JPYC、USDCなどのステーブルコイン
- 対象ユーザー:DigiFTおよび各アセット/プロトコル要件を満たす適格ユーザー
- 運用設計:移転制限や適格性要件を前提としたアクセス制御・担保管理・リスク管理体制
対象となるのは、DigiFTおよびSecured Financeが定める要件を満たしたユーザーに限られます。ホワイトリスト登録や投資家区分、居住地などに応じた制限が設けられており、法規制への対応を前提とした設計となっています。
担保として活用されるuMINTは、UBS Asset Managementが運用するMMFをブロックチェーン上でトークン化した商品です。
RWAのトークン化を巡っては、海外を中心に実装事例が増えています。2026年1月には、ニューヨーク証券取引所を傘下に持つIntercontinental Exchange(ICE)が、トークン化証券の取引とオンチェーン決済に対応する新プラットフォームの開発を発表しました。
既存金融機関によるブロックチェーン活用の動きも、徐々に具体化しています。
Secured FinanceとDigiFTは、今回のuMINT統合を出発点として、今後は担保対象の拡大も視野に入れています。
発表資料では、トークン化ファンドや短期商品、債券、株式などへの対応を検討しているほか、運用や決済、ヘッジといった分野でのオンチェーン活用も進める方針を示しています。
トークン化資産を担保としたオンチェーン資金調達は、制度対応や利用条件といった制約がある一方で、金融商品をブロックチェーン上で運用する実例として注目されます。今後の運用状況や対象資産の拡大動向が、市場関係者の関心を集めそうです。
参照:公式発表
