S&P Dow Jones Indicesと暗号資産データ企業Kaikoは3月31日、固定所得ベンチマーク「iBoxx U.S. Treasuries Index」をCanton Network上でトークン化したと発表しました。ウォール街で広く参照される米国債指数をオンチェーンで扱えるようにする取り組みです。
対象となるiBoxx U.S. Treasuries Indexは、満期の異なる米国政府債の値動きを追跡する指数で、グローバルの機関投資家が固定所得市場の参照指標として利用してきました。
今回の仕組みでは、指数データそのものを非代替性トークン(NFT)の形で発行し、その中にライセンス権と許可制アクセスの条件を組み込みます。トークン保有者は日次の終値ベースの指数水準に加え、イントラデイ価格やコーポレートアクション情報へ即時にアクセスできます。
発行と有効期限の管理はS&Pが単独で行い、これまで市場で重視されてきた知的財産保護やライセンス統制を維持しながらオンチェーンでの利用に対応させています。
重要なのは、このトークン化された指数自体が投資商品ではない点です。Kaikoは、デジタル金融商品を組成する際のデータ統合ツールだと説明しています。指数連動型の商品やオンチェーンでの担保管理の仕組みを設計する発行体にとって、参照データをブロックチェーン上で直接扱えるようにする狙いがあります。
S&P Dow Jones IndicesのChief Product & Operations OfficerであるCameron Drinkwater氏は、米国債がオンチェーンの金融システムで基礎担保になりつつあり、分散台帳上で直接利用できる高品質な米国債指数データの需要が高まっていると説明しました。Kaikoとの協業により、市場で顧客が頼ってきた知的財産保護とライセンス基準を保ちながら、iBoxx U.S. Treasuries Indexをオンチェーンに移すことが可能になるとも述べました。
Canton Networkは機関金融向けに設計されたプライバシー保護型のブロックチェーン基盤です。報道ベースではGoldman SachsやCitadelを含む600超の機関が参加しており、公開チェーンとは異なる許可制の運用環境を備えています。今回の指数トークン化でも、その閉域的なアクセス管理とコンプライアンス対応が前提になっています。
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