JPYCは4月1日、2026年3月の月次レポートを公開し、ソニー銀行との連携や日本免税との業務提携、監査支援ツールの提供開始などをまとめて発表しました。
今月は、
「ソニー銀行との連携によるUXの革新」
「次世代免税モデル構築によるインバウンド需要の獲得」
「監査ツール提供によるエンタープライズ導入の加速」JPYCが“金融インフラ”として社会実装されるための基盤が一気に揃った1ヶ月でした。
2026年、JPYCが日常決済・企業活動を変えます。… https://t.co/YYppeUYlSS
— JPYC株式会社 (@jpyc_official) April 1, 2026
同社の公式Xアカウントは3月のハイライトとして、「ソニー銀行との連携によるUXの革新」「次世代免税モデル構築によるインバウンド需要の獲得」「監査ツール提供によるエンタープライズ導入の加速」を挙げました。
3月2日には、JPYCとソニー銀行が基本合意書を締結しました。JPYCの説明によると、ソニー銀行口座からリアルタイムでJPYCをチャージできる仕組みの試験を目指すほか、エンタテインメントIPとの連携も視野に入れるとしています。銀行口座とステーブルコインの接続が滑らかになれば、ユーザーは暗号資産取引所を経由せずに円建てトークンへアクセスしやすくなります。
3月3日には、日本免税との業務提携が明らかになりました。両社は2026年11月1日に始まる免税リファンド新制度に対応し、JPYCを使った即時還付モデルの整備を進めます。制度改正後は訪日客向けの免税手続きが事後還付へ移るため、店舗や事業者には返金実務の複雑化が課題として浮上していました。
還付資金を日本円建てステーブルコインで受け渡す仕組みは、送金記録の追跡性を確保しつつ、これまでの返金オペレーションで問題になりやすかった不正利用の抑止にもつながるとみられます。インバウンド消費の回復が続くなか、免税還付の即時化は訪日客の利便性だけでなく、小売現場の事務負担にも影響を与える可能性があります。
3月13日には、アステリアと暗号屋が会計監査支援ツール「JPYC Explorer」を共同開発し、4月1日に提供を始めました。企業のニュースリリースによれば、同ツールは上場企業や自治体などがJPYC取引を監査・会計処理する際の確認作業を支援するものです。ステーブルコイン導入では送金や保有の利便性に加え、監査証跡の整備が実務上の壁になりやすいだけに、導入後のバックオフィス対応まで含めた体制が整いつつある点は重要です。
3月16日には、印刷関連事業を手がけるマツモトとJPYCが、新たなDAT構想におけるステーブルコイン実証実験に向けてMOUを締結しました。開示資料では基本合意の事実が確認できる一方、実証実験の詳細やDAT構想の具体的な運用内容はまだ示されていません。企業間取引や新たなデジタル流通の文脈でJPYCの活用余地を探る案件として、法人利用の広がりを示す事例になっています。
3月19日には、JPYCが全銀システム刷新に関する公式見解を公表しました。同社はシステムのオープン化やイノベーション促進への期待を表明し、既存の銀行インフラと新しいデジタルマネー基盤がどう接続されるかに関心を寄せています。3月の一連の発表が銀行口座連携、免税還付、監査対応といった異なる領域にまたがっていたことを踏まえると、制度や決済基盤の変化に合わせJPYCの利用場面を広げようとする姿勢が明確になっています。
JPYCは2025年10月に発行を始めた日本初の規制登録日本円ステーブルコインを掲げ、2026年に入ってから提携を加速させています。
