金融庁は5月19日、「電子決済手段等取引業者に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令」を公布し、外国法に基づく信託型ステーブルコインを日本の「電子決済手段」として正式に扱うことにしました。6月1日に施行し、利用者保護を保ちながら、これまで実務上のハードルが高かった海外発行ステーブルコインの国内流通を広げやすくします。
改正の核心は、日本の電子決済手段法制と同等の規制・監督が確保された外国法令に基づく信託の受益権を、条文上で電子決済手段に明記した点です。ここでいう同等性は、日本と同程度の登録、監督、監査、報告の仕組みがあるかどうかをみる考え方です。
金融庁は今回の見直しについて「我が国の電子決済手段に関する法制度との同等性が確保された外国の法令に基づく信託の受益権を電子決済手段として規定する」と説明しており、電子決済手段等取引業者(ステーブルコインを扱う登録業者)が外国発行分を扱えるかどうかを判断する際も、この同等性を基準に据えます。
同じ改正では、こうした外国信託受益権を金融商品取引法上の有価証券とみなさない範囲も広げました。法的位置づけが整理されることで、国内事業者は決済手段としての取扱いを前提に実務を組み立てやすくなります。
対象となるのは、法定通貨を信託し、その受益権をトークン化した信託型ステーブルコインです。要件には、電子的に移転できることに加え、米ドル建てなら償還原資も米ドルで管理するといった通貨建ての一致、償還に必要な資産の管理と監査、海外の信託業法や銀行法に相当する法令に基づく登録・免許・監督・報告体制、マネーロンダリングなどの犯罪防止措置が並びます。
施行日は6月1日です。同日以降、電子決済手段等取引業者は新たな同等性基準に沿って外国信託型ステーブルコインの取扱可否を審査し、国内での受け入れ体制づくりを進めることになります。
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