金融庁、暗号資産の金商法移行案を承認|投資商品化へ制度改正が本格始動
2026年2月3日、金融庁は金融審議会総会・金融分科会合同会合を開き、暗号資産制度に関するワーキング・グループでまとめられていた制度改正案を承認しました。
対象となったのは、2025年12月10日に公表された報告書で、暗号資産の規制根拠法を、資金決済法から金融商品取引法へ移行する方針が示されています。
暗号資産を投資対象としての金融商品に位置づける内容であり、日本の暗号資産規制は大きな転換点を迎えることになります。
金融庁は今回の承認を受け、関連法改正案の作成と国会提出に向けた立法作業に入ります。これまで、制度面の不透明さが指摘されてきた暗号資産分野において、今後は具体的なルールづくりが本格化する段階となります。
インサイダー取引規制を新設|暗号資産にも不公正取引対策を導入
今回の制度改正の柱の一つが、不公正取引規制の導入です。報告書では、上場予定情報や重要な内部情報を利用した売買を禁止するインサイダー取引規制を新設する方針を明記しています。
今後は、金商法に基づく監視と規制が及ぶことになります。
あわせて、発行者や交換業者に対する情報開示義務も強化されます。
新規販売時や継続的な取引の場面で、ホワイトペーパーなどを通じて、事業内容やトークンの仕組み、リスク要因などを正確に示すことが求められます。
金融庁は、これまで情報の不十分さが投資判断を難しくしてきたとの問題意識を示しており、制度面から是正を図る構えです。
法改正は2026年以降を視野|事業者対応の行方
業規制の面では、暗号資産交換業者に対し、第一種金融商品取引業に相当する規制を適用する方針が示されています。内部管理体制や顧客資産の管理方法、コンプライアンス体制などについて、これまでよりも厳格な基準が設けられる見通しです。
現時点では、法案提出や施行の具体的な時期は示されていませんが、2026年以降の国会提出を視野に準備が進められる見通しです。
今後は、経過措置の内容や適用範囲の整理が、制度設計の重要な論点となります。
暗号資産を金融商品として本格的に位置づける今回の制度改正は、日本の市場環境に大きな影響を及ぼすことになります。
法改正の具体像が徐々に明らかになる中で、事業者と投資家の双方がどのように対応していくのかが、今後の大きな焦点となります。
参照:金融庁
