モルガン・スタンレーが4月8日にNYSE Arcaへ上場した現物連動のビットコインETF(スポット型上場投資信託)「Morgan Stanley Bitcoin Trust(ティッカー: MSBT)」は、初日の取引高が3400万ドルに達しました。大手銀行の販売網を背景に、業界最低クラスの手数料で市場に参入したことで、米国のビットコインETF競争が一段と激しくなっています。
モルガン・スタンレーの公式発表によると、MSBTは同日から取引を開始し、スポンサー手数料は年率0.14%に設定されました。ビットコイン関連ETP(上場取引型金融商品)としては最低水準で、ブラックロックの主力商品「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」の0.25%を下回ります。手数料差は長期保有時のコストに直結するため、既存商品との比較でも無視できません。
MSBTは初日に1,658,176株が売買され、終値は20.47ドルでした。出来高3400万ドルは、シニアETFアナリストの事前見込み(3000万ドル)を約13.3%上回り、新規上場ETFとしては滑り出しが強いと言えます。
モルガン・スタンレー・ウェルス・マネジメントは約1万6000人のファイナンシャルアドバイザーを抱え、顧客資産は巨大です。SECに提出した資料で、同社は2025年秋頃に顧客ポートフォリオへビットコインを最大4%まで組み入れる考えを示していました。ETFの上場によって、こうした提案を既存の証券口座内で実行しやすくなります。
米国のビットコインETF市場では、ブラックロックのIBITが約550億ドルの資産を抱える有力銘柄として先行しています。そのなかでMSBTは、低コストと大手証券の助言網という二つの強みを持ち込みました。暗号資産に特化した企業ではなく伝統金融の中核にいるモルガン・スタンレーが本格参入したことは、銀行や証券を通じた顧客需要の広がりを反映しています。
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