Yay!(イェイ)はメディア化せず、匿名性を重んじるソーシャルプラットフォームです。フラットな構造を採用し、他人を寛容に受け入れることで、誰もが素を出せるSNSを目指しています。
- 公式サイト:http://yay.space
- 公式X Yay! jp:https://x.com/Yay_jp
- 公式X Yay! SocialFi:https://x.com/Yay_SocialFi
どのようなSNSなのか?なぜインセンティブが重要なのか?そして、Web3によってどのように変化するのか?と疑問に思っている方も多いかもしれません。
そこで今回は、Yay!を開発する「株式会社ナナメウエ 代表取締役 石濵嵩博氏」をお招きし、Yay!について深く探っていきます。
プロフィール(経歴)
株式会社ナナメウエ 代表取締役 石濵嵩博氏
2013年5月に株式会社ナナメウエを創業。創業から一貫して「つながりを 科学する」をテーマに、ソーシャルの領域に従事。2020年1月にバーチャル ワールドYay!をリリース。
メディア化しない匿名性のSNS「Yay!」とは?
はじめに、Yay!について教えていただけますか?
「Yay!は、今ユーザーが800万人ぐらいのソーシャルプラットフォームになっております。
コンセプトとしては、階層構造を設けずにフラットな関係性を重視するコミュニティ型のソーシャルプラットフォーム(SNS)です。
主な機能には、X(旧Twitter)プラットフォームのようなタイムライン機能、ディスコードのようなボイスチャット機能があります。
また、人気な機能は「サークル」という機能で、ユーザーは自身の興味や趣味に基づいたコミュニティを作成できます。
例えば、Web3のトピックやアニメ、ゲームなどを楽しむ人々が集まる小さなコミュニティが多数形成されており、ユーザー同士が共通の興味を共有し、繋がる場になっています。」
階層構造を設けず、メディア化を避ける点を重視していると思いますが、他のSNSと異なる点について教えていただけますか?
「今の既存のSNSでは、特定の「上位」ユーザーがコンテンツを配信し、そのコンテンツを受け取る一方的な関係が構築されがちです。
このような環境は、メディアとしての側面を強く、実際のコミュニケーションやコミュニティ形成を二の次にしてしまいます。
私たちは、一方的にコンテンツを消費するっていうかメディアとしてではなく、コミュニケーションやコミュニティ形成を中心に据えた軸で、ソーシャルサービスを作れないかというところから生まれたんですよね。」
インセンティブが新たに生み出すものとは?
今回、トークンを発行する意味っていうのは、インセンティブの提供にあると理解しています。このインセンティブによってコミュニティに新しく生まれる価値はどのようなことがありますか?
「特に、トークンの発行はユーザーにインセンティブを提供し、より良いコミュニティ参加を促すための手段として期待しています。
もうひとつは、他の多くのソーシャルメディアプラットフォームと同様の機能を提供しつつも、Yay!は金銭的インセンティブを用いることで、アプローチの差別化をさらに推し進めていきたいと思っています。
今ソーシャルサービスの機能差分は、ほとんどありません。そして、それに対してユーザーが新たに欲しい機能もありません。機能ベースで差別化を図っていくことは限界になっています。
その中で、新しいアプローチとしてトークンによる金銭的インセンティブだと思っています。インセンティブよって、サステナブルな方法でユーザーのコミュニティ活動を促進することです。
結果として、ユーザーは自然とプラットフォームを利用することを選択し、サービス内で新たな関係性が生まれ、関係性を深める機会を提供することにあります。
健全なコミュニティを形成するための良いサイクルが生まれることを期待しています。」
トークンを導入して自立型コミュニティに移行した場合に生み出される新たな価値はどのようなものでしょうか?
「金銭的なインセンティブをきっかけとして、ユーザー各自がより良いコミュニティに向けて行動する動機になり、
重要なのは、そうしたインセンティブが健全なコミュニティの場を創出し、参加者が積極的に価値ある貢献をする環境を作っていくことです。
このような場が実現できれば、私たちの目指す目標を達成したと言えるでしょう。」
Pal(パル)とGenesis(ジェネシス)のNFTによる新たなユーザー体験!
ここからは、実際のエコシステムやゲーム機能について詳しく伺いたいです。「Yay! Genesis」や「Yay! Pal」に関する概要を教えていただけますか?
「Palは、ユーザーが所有し、Yay!内で成長させることが可能なNFTです。
このPalを保有している間にコミュニティへ貢献し、サービスを利用することでトークンを獲得できるように設計されています。
Genesisは、Palを生み出す原点となるNFTであり、Genesisの所有者は、一定期間ごとにPalを生成(ミント)する権利を持っています。
生成されたPalは、マーケットプレイスでの販売もしくはプールへ送り、ユーザーはマーケットプレイスにて購入する、あるいは、プールにあるPalを無償で受け取ることができます。」
プールからPalを入手した場合、どのようなユーザー体験か、大まかな流れを教えていただけますか?
「従来のGameFi(ゲーミファイ)との大きな違いは、ユーザーが始める際の手間です。
一般的な場合、ユーザーはまず口座を開設し、イーサリアムなどの暗号資産を購入して、それをウォレットに移し、その後ウォレット内の資金を使ってNFTを購入する必要があります。
しかし、このようなプロセスは多くのユーザーにとっては難しいと感じられます。
私たちのプラットフォームでは、ユーザーは最初から口座やウォレットを持っている必要がありません。
Palを入手するには、ガチャを引くような簡単な操作で済み、そのPalを持ってコミュニティに貢献することで報酬を稼ぐことができます。
実際に日本円に換金する段階で初めてウォレットと取引所の口座が必要になりますが、そのプロセスもできるだけ簡単でシームレスなものにすることが私たちの目標です。」
エコシステムのバランスを保つ重要な役割とは?
通常GameFiでは、プレイヤーもミントできることが一般的ですが、今回の場合、ミント機能はGenesisホルダーに限られています。需要と供給の役割をはっきりと定義しているエコシステムだと感じますが、この点についてもっと詳しく教えていただけないでしょうか?
「私たちのエコシステムは、イーサリアムネットワークの設計を参考にしています。
イーサリアムはブロックチェーン技術を基盤とし、バリデーターと呼ばれるユーザーが世界中に配置され、ネットワークのセキュリティと運用を支えています。
私たちのプラットフォームでは、Genesisを「バリデーター」とみなすことで、サービス全体を支える重要な役割を担ってもらいたいと考えています。
Genesisの所有者は、プラットフォームを推奨し、より多くのユーザーを惹きつけることで、結果的にPalの生成を促進し、それに伴う金銭的なメリットを受けれます。
これは、ユーザー基盤の拡大が直接的な報酬につながるバリデーターの概念と似ています。
一方で、Palの所有者にとっては、よりYay!のコミュニティを楽しみながら、経済的な恩恵も受けることができる仕組みを作れるかどうかっていうのが鍵だと考えています。」
Palの価値を維持している上で、どのようなポイントがあるのか詳しく教えていただけますか?
「Palは「寿命」があり、永遠に使用可能なわけではありません。
Palは、ユーザーがたまごから孵化した後(誕生後)一定期間は必ず生存し、その後毎日数パーセントの確率で寿命を迎えます。一定生きる期間や寿命を迎える確率は、Palのレアリティによって変わります。
また、Genesisの発行枚数には上限が設けられており、この上限がPalの総供給量にも影響を及ぼします。
具体的には、Genesisの最大供給量は5,000体です。仮に、Genesisの所有者はPalを生成(ミント)する場合、一定時間のクールダウンタイムをおいて1か月に最大10回の生成(ミント)が可能となり、5,000体のGenesisがあれば、月に最大5万体のPalが供給されることになります。
このようにPalの供給量を無限に増えすぎることがないように、Genesisがミントできる数やPalの寿命によって、コントロールできるっていうのが大きなポイントです。」
コミュニティへの貢献指標とは?評価基準について迫る!
コミュニティへの貢献に関しては、どのような指標を用いて評価が行われているのか、特に重視されている評価基準について詳しく教えていただけますか?
「私たちは、複数な評価システムを想定しています。例えば、GoogleのSEOでは、単に長いテキストが提供されるだけでランキングが上がるわけではなく、様々な要因が総合的に評価されます。
同様に、私たちのプラットフォームでも、投稿の量やチャットの回数だけでなく、多角的な視点からユーザーの貢献を評価したいと考えています。
具体的には、「トラストスコア」と「アクティビティスコア」の2つの指標を基にアルゴリズムを想定しています。
トラストスコアは、ユーザーが過去にどのような行動を取ってきたか、どれだけ長くプラットフォームを利用しているか、どの程度頻繁にログインしているかなど、ユーザーの信頼性を示すスコアです。
また、そのユーザーをフォローしている他の信頼できるユーザーの存在も評価されます。
アクティビティスコアは、ユーザーがその日にどのような活動を行ったか、例えば友人を招待したり、ギフトを送ったり、価値あるコンテンツを投稿したりすることで得られるスコアです。
この2つのスコアを組み合わせることで、コミュニティへの貢献度を総合的に評価しようとしています。
ただし、スパム行為やボットによる操作など不正な活動は減点対象となり、私たちはこれらを対処するためにアルゴリズムを磨き続けていきたいと考えています。」
買い圧維持!?に向けたエコシステムの設計!
エコシステムにおける注目点の一つが、買い圧を維持する設計だと感じています。具体的には、ユーザーが換金したYAYトークンを売却してもしなくても、市場では買い圧が維持されやすくなっていると理解しています。さらに、この設計は売却を考えている人にも「長期保有がより有利かもしれない」と考えさせる効果もあると思います。このような設計の背後にある意図や目的について、詳しく教えていただけないでしょうか?
「まさにおっしゃる通りです。私たちは、単に市場でトークンを売るだけではなく、ユーザーに長期間保有する価値を見出し、またトレーダーが取引したいと感じるような環境を構築することが重要だと考えています。
私たちにとっては、ユーザーに長期的な投資の視点(ロングポジション)をつくって、渡している感覚なんですね。
具体的には、ユーザーがトークンを最終的に引き出す際、トークンの価値が上昇することを期待できるようなユースケースをどれだけ作れるかっていうのが鍵だなと思います。
トークン自体の価格というのが、価値ある資産としてユーザーに認識されるようになることが必要です。」
今後の展望や将来のビジョン!
最後に、読者に向けて今後のビジョンであったりとか、何か読者に向けての一言いただけますでしょうか?
「現在のトレンドは、クリプトカレンシー(デジタル通貨)とブロックチェーンの進化に注目が集まっています。
一方で、マスアダプション(大衆化)も重要な側面です。
どれだけクリプトの理解を促進させて、大衆に広げていくかが大きなトレンドになっていると思ってます。
私たちは、この大きなトレンド(マスアダプション)の中心に位置づけられる、自信を持っています。
さらには国内外を問わず海外も含めて巻き込み、大規模なインフラストラクチャーとしてのポジションを今後築いていきたいと思っています。
ぜひ応援していただけると、嬉しいです。」
あとがき
800万人を超えるユーザーを擁し、フラットな関係性を重視したコミュニティ型SNSとして、Yay!は他のSNSとは一線を画す存在です。
今回、インセンティブ提供の仕組みは、Yay!がどのような価値を提供しようとしているかを示しています。
GenesisやPalといった独自のアセットの導入は、ユーザーに新たな体験をもたらすだけでなく、プラットフォームのエコシステムに重要な役割を果たしています。
また、トークンのアロケーション戦略や、ユーザーが直感的かつシンプルにプラットフォームを利用できるような設計にも注目が集まります。
Yay!が今後どのような発展を遂げ、どのような新たな価値を創っていくのか、引き続き注目していきたいと思います。
読者の皆様の応援が、Yay!のさらなる飛躍につながることを願っています。