米フロリダ州議会は2026年3月5日、決済用ステーブルコインの発行者を対象とする州レベルの規制枠組み法案「CS/CS/HB 175(Payment Stablecoin)」を可決しました。
下院では賛成102、反対2で可決され、同日、上院は伴侶法案「CS/CS/SB 314」を代替として採択し、37対0の満場一致で承認しました。下院はその後、上院版を承認しており、法案は現在、議会最終版として知事送付の準備が整った「Ordered enrolled」の段階にあります。
知事の署名が行われれば、フロリダ州は米国で初めて、州独自のステーブルコイン発行者規制法を持つ州となる可能性があります。
今回可決された法案は、決済用途のステーブルコイン(payment stablecoin)を発行する事業者に対し、州の金融監督の下での運営を義務付ける内容です。具体的には、フロリダ州金融規制局(Office of Financial Regulation:OFR)によるライセンス取得を求め、発行者は州の監督を受けながら事業を行う必要があります。
法案には、マネーロンダリング防止(AML)規制への準拠や、準備資産の適切な管理を前提とした仕組みが盛り込まれました。ステーブルコインの発行・運営に関しては禁止行為も明文化されており、州当局による監督権限や違反時の罰則規定も定められています。制度設計では、米連邦レベルで議論が進む「GENIUS Act」との整合性も考慮されています。
法案は、知事の署名をもって効力を持つ仕組みとなっており、成立した場合は原則として「法成立時」に発効します。一部の規定については2026年10月1日に施行される予定です。
現時点では、ロン・デサンティス知事の署名はまだ行われていません。知事報道官は「知事はまだ法案の最終版を正式に受領していない。到着後に審査する」とコメントしています。
フロリダ州のブロックチェーン政策に関わる関係者からは、成立への期待も示されています。Florida Blockchain Business Associationの創設者であるサミュエル・アームズ氏は、上院と下院の両方を通過したことを踏まえ、「デサンティス知事は30日以内に署名する見込みです」との見方を示しました。
今回の法案は、州政府が承認したステーブルコインで税金や手数料の支払いを試験的に受け入れる「Florida Stablecoin Pilot Program」を定めた別法案とは別のものです。HB175およびSB314は、ステーブルコイン発行者に対する規制枠組みを整備することを目的とした立法となります。
米国では、連邦レベルでのステーブルコイン規制を巡る議論が続く一方、州単位での制度整備も模索されています。フロリダ州の動きは、デジタル資産分野の規制整備を巡る州主導の取り組みとして、今後の政策動向に影響を与える可能性があります。知事の署名の有無とともに、州レベルの規制モデルがどこまで広がるのかにも注目が集まりそうです。
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