米ブロックチェーン決済企業Ripple Labsが、既存投資家と従業員を対象に最大7億5,000万ドル規模の自社株買いを始めたことが分かりました。
Bloombergが3月11日、事情に詳しい複数の関係者の話として報じたもので、買付価格の基準となる企業評価額は500億ドルに設定されています。
これは2025年11月の5億ドル調達時に付いた400億ドル評価から25%高い水準で、4月まで続く見通しです。
今回の取引で目を引くのは、市況が不安定な局面でも評価額を一段と引き上げた点です。前回ラウンドにはシタデル・セキュリティーズやフォートレス・インベストメント・グループ、パンテラ・キャピタル、ギャラクシー・デジタルなどが参加していました。
非公開株の流動性を確保しながら、企業価値の押し上げも同時に打ち出した形で、市場ではRippleの財務余力を映す動きとして受け止められそうです。
今回の自社株買いは上場を急ぐためではなく、株主や従業員に現金化の機会を与えることが主眼とされています。
背景には、法廷闘争を経た後も続く事業拡大と、バランスシートへの自信があります。2024年時点で同社は10億ドル超の現金と、主にXRPで構成される250億ドル超の暗号資産を保有していました。2025年に同社が積極的なM&Aを進め、決済インフラを軸に事業領域を広げてきた経緯にも触れています。
株式非公開のまま大型のテンダーオファーを実施し、しかも前回調達時を上回る評価額を提示したことは、暗号資産関連企業の資金調達環境や企業価値の見方を占う材料になりそうです。
