サム・アルトマン氏が出資する「World」は2026年3月17日、AIエージェント向けの新たな開発ツール「AgentKit」のベータ版を公開しました。
As millions of agents start to come online, the internet needs to distinguish bot armies from the agents acting on behalf of humans.
Introducing AgentKit, the human layer for agentic automation. Built on World ID, the AgentKit beta unlocks human-verified automation, a new… pic.twitter.com/lTTmj4776i
— World (@worldnetwork) March 17, 2026
検証済みのWorld IDを持つユーザーが、自身のIDをAIエージェントに委ねることで、そのエージェントが実在の人間に裏付けられていることを暗号的に示せる仕組みです。
AgentKitとx402の連携で決済と本人確認に対応
AgentKitの特徴は、決済と本人性の確認を同時に扱える点にあります。CoinbaseとCloudflareが進める「x402 v2プロトコル」と連動しており、ウェブサイトやプラットフォームはAIエージェントのアクセス時に、料金の支払いと人間による裏付けの提示を求めることが可能になります。これにより、AIによるアクセスが増える環境でも、無差別なボットと正規の利用を見分けやすくなります。
Coinbase Developer Platformでエンジニアリングを統括し、x402の立ち上げにも関わったErik Reppel氏は、「決済がエージェントによる取引の“手段”だとすれば、IDは“主体”を示すものだ」と説明しました。そのうえで、World IDとx402を組み合わせることで、支払い能力と利用者の実在性を同時に確認できるようになり、サービス提供側の判断材料が増えると述べています。
160カ国・約1800万人の認証基盤を活用
Worldはこれまでに160カ国以上で約1,800万人の本人確認を済ませています。虹彩認証デバイス「Orb」を使った登録手法は議論を呼んできましたが、AIによる自動生成コンテンツやボットの急増を背景に、「人間であること」を証明する技術の用途は広がりつつあります。今回のAgentKitは、その基盤をAIエージェントにも広げる動きといえます。
AgentKitは開発者向けベータ版として提供
AgentKitは現在、検証済みのWorld IDを持つ開発者に限定して提供されています。今後のプロトコル更新に合わせて正式版の公開が予定されており、AIエージェントが実際のサービス利用や取引にどこまで入り込むのか、その動向が注目されます。
参照:公式
