資産運用大手ヴァンエックは5月28日、現物BNB ETF「VBNB」の取引をナスダックで始めました。ヴァンエックが米国初と位置づける現物BNB商品で、投資家はBNBを自分で保管せずに通常の証券口座から値動きに触れられるようになりました。ビットコイン、イーサリアムに続き、アルトコインの現物ETF市場も一段広がりました。
ティッカーはVBNBです。信託報酬にあたるスポンサー手数料は年0.39%で、現物BNBは米暗号資産銀行アンカレッジ・デジタル・バンクがコールドストレージ(オフライン保管)で管理します。上場時点ではステーキング(保有資産を預けて報酬を得る仕組み)は組み込まず、現物保有に絞りました。
ヴァンエックが前面に出したのは、BNB Chainの実利用データです。アルテミスの集計を基に、1日1400万件超の取引、250万人超の日次アクティブユーザー(1日に利用したユーザー数)、160億ドル超のステーブルコイン供給、36億ドルのトークン化された実世界資産(RWA)を挙げました。同社はBNBを時価総額上位5銘柄、BNB Chainを日次利用者数で上位3位圏のネットワークと説明し、チェーン上でガス手数料の需要が継続的に生まれることと、供給がデフレ方向に働くことを商品化の理由に据えています。
運用資産約2248億ドルを抱えるヴァンエックは、ビットコイン現物ETF「HODL」を含む暗号資産商品をすでに展開しています。2024年に始まった米国の現物ビットコインETF市場は総資産860億ドル超へ膨らみ、その後はイーサリアムの現物商品も続きました。VBNBの上場で、ステーブルコインとRWAで規模を拡大してきたBNB Chainが、伝統金融の上場商品ラインアップにも入ったことになります。
VBNBの売買は28日からナスダックで始まっており、基準価額や純資産、売買高はヴァンエックの製品ページで日次更新されます。上場初週の取引データが、BNBを現物連動商品で保有したい米投資家の初期需要を映す最初の数字になります。
参照:公式