米議会で暗号資産の税制を見直す7本の法案が提出され、ステーキング報酬やマイニング報酬をいつ課税するか、そしてDeFiを含む取引の報告義務をどう整理するかが、機関投資家の参入にも影響する重要論点として浮上しています。2025-2026年の立法セッションで、業界が長く求めてきた税務ルールの明確化が本格的に審議段階に入りました。

暗号資産を受け取った時点で課税されると、まだ売却していない資産に納税負担が先行しやすいという問題です。ステーキングやマイニングでは、価格変動の大きい資産を保有したまま現金だけを用意しなければならず、実務上の負担が大きくなります。そのため、売却時に課税する考え方や、二重課税を避ける整理が、個人投資家だけでなく資産運用会社や上場企業にも関わる論点になっています。
法案群では、暗号資産を既存の金融商品に近い枠組みで扱う方向性も示されています。具体的には、損失の扱いを巡るウォッシュセールルール、時価評価で税額を計算するマーク・トゥ・マーケット会計、税務申告書1099の報告範囲拡大などが論点です。暗号資産だけが例外的な扱いのまま残る状態を見直し、税務処理を分かりやすくする狙いがあります。
DeFiでは、誰が報告義務を負うのかが争点です。仲介者が明確な証券口座と違い、スマートコントラクトを介して取引が完結する仕組みでは、利用者、フロントエンド運営者、インフラ提供者のどこまでを税務報告の対象に含めるかで、負担が大きく変わります。脱税を防ぎつつ、実務では対応しにくい義務を広げない線引きが求められています。
次の審議では、売却時課税への整理が進むかどうかが特に注目されます。