Xのアプリに、送金や支払いができる金融サービスが加わりました。
X Money(Xマネー)と呼ばれる仕組みです。
預けた残高には年6.00%の金利が付き、Visa のデビットカードも発行されます。
ただし日本の読者には、先にお伝えすべきことがあります。X Money は日本では提供されていません。
この記事では、Xマネーで何ができるのか、年6.00%を受け取る条件は何か、日本での提供がどうなっているのかを順に整理します。
X Money(Xマネー)とは|Xアプリが金融サービスになる仕組み
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X Money は、X のアプリの中で送金や支払いを完結させる金融サービスです。
銀行口座を別に開かなくても、アプリの中に残高を持てます。
米国で段階的に提供が広がっており、対象となる利用者は少しずつ増えています。
まずサービス全体の姿を一覧で確認します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営主体 | X Payments LLC(エックス・ペイメンツ/X社の子会社) |
| 提携銀行 | クロスリバー銀行 (Cross River Bank) |
| 決済ネットワーク | Visa |
| 金利 | 最大年利6.00%(適用条件あり) |
| 還元率 | 3% |
| 預金保護 | 25万ドル(分散預入で最大1,000万ドルまで拡張) |
| 認可を得た地域 | 米国の41州とワシントンD.C. |
| 対応通貨 | 米ドル |
| 日本での提供 | 未提供 |
| 公式サイト | https://money.x.com/ |
| 公式X | https://x.com/XMoney |
X Money でできることは、残高を持つだけではありません。
個人間送金、請求書の支払い、電信送金、小切手の郵送、ATM からの出金に対応します。
アプリの中で日常のお金のやり取りが完結します。
X Money カードの特徴|メタル製 Visa デビットと3%還元

X Money で発行されるのは Visa のデビットカードです。
デビットカード(支払いと同時に残高から引き落とされるカード)なので、預けている金額の範囲で使います。
すぐ使えるバーチャルカードと、メタル製の物理カード
バーチャルカードは口座を開くと自動で発行され、その時点で有効になります。
スマートフォンの決済機能に登録すれば、実物を待たずに支払いに使えます。
一方の実物のカードは自分で注文する必要があり、届いてからアプリで有効化します。
還元は3%で上限なし
還元の条件を確認します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 還元率 | 3%(対象となる買い物) |
| 上限 | なし |
| 受け取り方 | 毎週自動で口座に還元 |
| 対象外 | 一部の取引は対象外(規約で定めがある) |
還元率の3%は、デビットカードとしては高い水準です。
上限が設けられていないため、使った分だけ還元が積み上がります。
還元は毎週自動で口座に入り、任意のタイミングで受け取ることもできます。
対象から外れる取引もあるため、内容は規約で確認してください。
手数料の一覧
手数料は公式に一覧で示されています。
| 項目 | 手数料 |
|---|---|
| ATM出金 | 請求されても3日以内に全額返金 |
| 海外事務手数料 | X 側の追加手数料なし |
| メタルカードの再発行 | 初回無料、以降は1回35ドル |
| 即時のデビットカード出金 | 取引額の1.75%(最低0.25ドル) |
| 国内向け電信送金 | Premium は年2回まで無料・以降1回20ドル/Premium+ は無制限で無料 |
| 小切手の発行 | 標準配送は無料、2日配送は25ドル |
| 休眠手数料 | なし |
注目したいのは ATM の扱いです。
提携外の ATM で手数料を取られても、3日以内に全額が返金されます。
世界中の ATM を実質無料で使える形になります。
海外での決済についても、X 側が上乗せする事務手数料はありません。
ただし外貨での支払いは米ドルに換算されるため、為替レートの影響は受けます。
X Money の金利6%|条件と、その原資はどこから来るのか
X Money が注目される最大の理由が、残高に付く年6.00%という金利です。
ただし誰でも自動的に受け取れるわけではありません。
年6.00%を受け取る条件

金利の適用にはプランが関係します。
上位プランの Premium+ に加入している場合、年6.00%が適用されます。
下位の Premium でも、給与などの受け取り口座に X Money を指定する条件を満たせば年6.00%に引き上げられます。
プランと使い方の組み合わせで決まる仕組みです。
利息は日ごとに計算され、月ごとに支払われます。
他の預け先と比べるとどれくらい高いのか
米国の他の預け先と並べます。
| 預け先 | 金利(年) |
|---|---|
| X Money | 6.00% |
| 米国の高金利ネット銀行 | 4%台前半 |
| 米国の普通預金の平均 | 1%未満 |
高金利をうたうネット銀行でも4%台前半で、平均で見れば1%を下回ります。
年6.00%は、その中でも抜けて高い水準です。
預けたお金はどこまで守られるのか
米国には預金保険の制度があり、銀行が破綻しても一定額までは預金が戻ります。
X Money の残高はクロスリバー銀行に預けられ、25万ドルまでが保護の対象です。
さらに預けた資金は自動的に複数の加盟銀行へ分散されます。保護の上限が最大1,000万ドルまで広がり、標準の40倍になります。
申し込みは不要で、外れたい場合はこの分散の仕組みだけをやめることもできます。
やめた場合はクロスリバー銀行に資金が留まり、保護は25万ドルまでとなります。
X Money の始め方とカードの入手方法
X Money を使い始めるには、いくつかの前提を満たす必要があります。
順に確認していきます。
利用に必要な3つの前提
必要なものは3つです。
| 前提 | 内容 |
|---|---|
| X のアカウント | 既存のアカウントをそのまま使う |
| 有料プランへの加入 | Premium または Premium+ への加入が前提 |
| 居住地 | 認可を取得した州に住んでいること |
このうち引っかかりやすいのが居住地の条件です。
米国内であっても、ニューヨーク州やマサチューセッツ州などは対象から外れています。
口座開設からカード到着までの流れ
大まかな段取りは次のようになります。
- X のアカウントで有料プランに加入する
- X Money の利用を申し込む
- 口座が開設され、バーチャルカードが使えるようになる
- 実物のメタルカードを申し込み、郵送で受け取る
バーチャルカードは口座開設の直後から使えますが、実物のカードは手元に届くまで日数がかかります。
画面ごとの操作手順は、提供地域でしか確認できません。
この記事では大まかな段取りにとどめ、推測での手順の再現は避けます。
X Money と暗号資産|DOGE は使えるのか
クリプトに関心のある層からは、X Money で暗号資産を扱えるのかという疑問がよく挙がります。
結論から整理します。
扱えるのは米ドルのみ
X Money が扱うのは米ドルです。
ビットコインやドージコイン (DOGE) などの暗号資産には対応していません。
初期のリリースに暗号資産の機能は含まれていません。
残高を持ち、送金や支払いに使う対象は法定通貨に限られます。
暗号資産の保管や売買を目的とするなら、X Money はその用途に向きません。
暗号資産を外したのは規制の壁を避けるため
送金を扱う事業には、州ごとに免許が必要です。
ここに暗号資産を加えると、必要な手続きはさらに増えます。
暗号資産の扱いに制約の強い州もあり、免許の取得を妨げる要因になります。
法定通貨に限定したことで、先に免許の取得を進められる形になりました。
規制への対応を優先した結果として、暗号資産が初期の対象から外れています。
将来の対応については計画として言及があるものの、実装の時期も対象となる通貨も確定していません。
X Money は日本でいつから使える?
日本の読者にとって最も気になる部分をまとめます。
Xマネーの日本での現在地を確認していきます。
日本からは利用できない
X Money は米国で提供されているサービスで、日本からは利用できません。
X のアカウントを持っていても、日本に住んでいる限り口座は開けません。
認可の範囲が米国の州単位で決まっているためです。
日本での提供時期は発表されていません。
日本での商標出願という動き
日本での展開に備える動きが1つあります。
X Corp. が日本で「X MONEY」の商標を出願しました。
指定された役務には電子決済や資金移動が含まれます。
商標の出願は、そのブランドを日本で使う可能性に備える手続きです。
ただし出願はサービスの提供を確定させるものではありません。
企業が将来の選択肢を広げるために出願し、実際の提供に至らない例も珍しくありません。
出願の事実は準備の兆候として受け取れますが、提供の約束とは別のものです。
日本で提供するには資金移動業の登録が必要
日本で送金サービスを提供するには、資金決済法という法律に基づく登録が要ります。
資金移動業(送金を業として行う事業者の登録区分)にあたります。
この登録は申請してすぐ下りるものではなく、体制を整えたうえで審査を受ける必要があります。
登録の状況は、金融庁が公開する登録業者の一覧で確認できます。
商標の出願状況とは調べる場所が違うため、混同しないよう注意してください。
利用前に知っておきたい注意点
X Money を評価するうえで押さえておきたい点を挙げます。
住んでいる場所で使えるかどうかが決まる
X Money は居住地によって利用の可否が分かれます。
米国内でも認可のない州では使えず、日本を含む海外からは利用できません。
サービスの内容が魅力的でも、住んでいる場所が条件を満たさなければ選択肢に入りません。
将来的に日本で使えるようになった場合も、提供される機能や条件が米国と同じとは限りません。
為替と税金の扱いを見落とさない
ここからは、将来日本で使えるようになった場合や、米国に居住して利用する場合に関わる話です。
X Money の残高は米ドルで持ちます。
円で生活している人にとっては、為替の動きが実質的な価値を左右します。
金利で増えた分があっても、円に戻すときのレート次第で目減りすることがあります。
税務上の扱いも確認が必要になります。
海外の金融サービスから得た収益をどう申告するかは状況によって変わるため、税務署や税理士に確認してください。
始まったばかりのサービスであること
X Money は提供が始まって間もないサービスです。
提供地域は拡大の途中にあり、対象となる利用者も広がっている段階です。
金利や還元の条件だけでなく、使える機能そのものが変わる可能性もあります。
今の内容が続く前提で判断しないという見方が必要になります。
高い金利を見たときに確かめること
年6.00%という数字だけで判断するのは避けたいところです。
確かめたい点は3つあります。
| 確認する点 | X Money の場合 |
|---|---|
| 誰がお金を預かるのか | 提携するクロスリバー銀行が預かる |
| どこまで保護されるのか | 25万ドルまで。分散預入で最大1,000万ドル |
| 条件は何か | プランへの加入と、給与の受け取り指定などの条件 |
X Money はこの3点に答えられる仕組みを持っています。
それでも条件が将来変わる可能性は残ります。
金利の高さは判断材料の1つであって、それだけで決める材料にはなりません。
よくある質問
X Money は日本で使えますか
X Money は米国で提供されており、認可を得た州に住んでいることが条件になります。
日本での提供時期は発表されていません。
X Money は暗号資産ですか
暗号資産ではありません。
扱うのは米ドルで、ビットコインやドージコインなどのデジタル資産には対応していません。
将来の対応は計画として言及されていますが、時期も対象も確定していません。
金利6%は誰でも受け取れますか
上位プランの Premium+ に加入している場合に適用され、下位の Premium では給与の受け取り口座に指定するといった条件を満たす必要があります。
残高の下限については情報が定まっておらず、条件も変わる可能性があるため、公式の最新情報を確認してください。
カードは日本に届きますか
カードの発行は口座の開設が前提で、その口座を日本から開けないためです。
海外事務手数料がかからない点は特徴のひとつですが、日本の居住者は対象に含まれません。
日本で使えるようになったら、米国と同じ条件になりますか
金融サービスは国ごとに規制が違うため、金利や還元の条件がそのまま適用されるとは限りません。
日本での提供自体が発表されていない段階であり、条件を推測できる材料はありません。
まとめ
X Money は日本では提供されておらず、時期も発表されていません。
米国では有料プランの利用者を対象に段階的に広がり、年6.00%の金利と3%還元の Visa デビットカードが柱になっています。
金利の高さは目を引きますが、適用にはプランと使い方の条件があり、その水準が続く保証もありません。
日本での展開に向けては商標の出願という動きがあるものの、出願は提供の約束とは別のものです。
送金サービスを日本で提供するには資金移動業の登録という手続きが要るため、実現するとしても時間がかかります。
米ドルで資産を持つ以上は為替の影響も受けます。
条件が公表された段階で改めて判断するのが現実的です。

