暗号資産取引所ビットゲットは、2026年9月24日に発生した約3億5,160万ドル規模の不正流出について、秘密鍵の漏洩ではなく、ウォレット基盤の重要なバックエンドシステムを悪用した偽装送金だったとの暫定判断を示した。資産管理の根幹にあたる秘密鍵が奪われた事案ではないと説明し、追加流出を止めたことで、被害がほかのウォレットへ広がる最悪の筋書きを否定した。

不正送金は9月24日18時31分(UTC)、一部のホットウォレットから検知された。影響は一部のホットウォレットとウォームウォレットに限られ、コールドウォレットに被害は及んでいないとされる。入金と取引は継続し、出金は一時停止している。
ビットゲットのグレイシー・チェンCEOは9月25日のX投稿で、攻撃者がウォレット基盤内の重要なバックエンドシステムに侵入し、送金データを偽装したうえで、同社の承認プロセスを作動させて資金を移動させたと説明した。利用者の出金申請を偽造したというより、内部の署名・承認フローに偽の送金指示を通した手口に近い。
同社は、ホット、ウォーム、コールドの各ウォレットの秘密鍵は奪われていないと判断している。秘密鍵は暗号資産を動かすための中核情報であり、ここが漏洩すれば追加流出やほかのウォレットへの波及リスクが大きくなる。ビットゲットは損失を封じ込め、さらなる不正送金を止めたとしている。
攻撃主体をめぐり、チェンCEOは、関連IPの一部が特定の北朝鮮系グループが使うVPNの選択と一致し、北朝鮮による攻撃の疑いが非常に強いとの見方を語ったとされる。
ビットゲットは現在、複数の技術チームでシステム修復とセキュリティ強化を進めている。侵入経路の特定後に技術報告書を出し、出金再開の具体的な時期は確約できる段階で案内する予定となる。
参照:公式
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