米CFTCは6月10日、急拡大する予測市場を念頭に、イベント契約を3段階でふるい分ける包括的な規制案を公表しました。カルシやポリマーケットのような市場で、どの契約を認め、どこから先を公的利益に反する取引とみなすのかを具体化する狙いがあります。

規制案は、まず対象商品がイベント契約に当たるかを見極め、次に戦争、テロ、暗殺、ゲーミング(賭博性の高い取引)など列挙対象の活動に触れるかを確認し、最後に公的利益に反しないかを審査する流れを盛り込みました。予測市場を一律に締め出すのではなく、契約ごとに適格性を判断する仕組みです。
今回の案は、ゲーミングの定義を初めて正式に置き、選挙はゲーミングに当たらないと明記しました。政治や経済の見通しを織り込む市場と、純粋な賭け事を切り分ける考え方をルールとして明文化した形で、選挙関連の予測市場をめぐる線引きにも影響します。
スポーツ契約については、最終スコア、勝敗、選手成績などを対象にした契約の大部分を認める一方、選手の負傷や試合中の個別の出来事に賭けるマイクロイベント型のプロップ契約は制限対象に置きました。情報集約の機能を持つ市場は残しつつ、操作や射幸性が強まりやすい領域は抑える考えが鮮明です。
CFTCは3月に予測市場を巡るANPRM(事前の意見募集)とスタッフガイダンスを公表しており、今年に入ってからウィスコンシン州やニューヨーク州など複数州との管轄権訴訟も進めてきました。今回のNPRMは、その議論を正式なルール案に引き上げたもので、連邦レベルで予測市場を監督する姿勢をより明確にした動きです。
この枠組みが固まれば、カルシやポリマーケットのようなプラットフォームは、CFTCの監督下で扱える契約と扱えない契約の境界を読みやすくなります。イベント契約の審査手順が明文化されたことで、新たな商品を並べる際の法的な不透明感を抑え、情報集約機能を持つ市場を制度の中に収める方向が見えてきました。
意見募集は45日から90日間続き、公的利益に反しないかを判断する審査の進め方についても幅広くコメントを受け付けます。寄せられた意見を踏まえた詰めの作業がこの後に進み、予測市場の許容範囲は最終ルール化に向けた手続きの中でさらに具体化します。
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