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金融庁、JPYCを資金移動業者と明示|位置づけを整理

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金融庁は公式広報誌『アクセスFSA』2026年4月号で、円建てステーブルコイン(価格を円に連動させたデジタル決済手段)JPYCを発行するJPYC社を「資金移動業者」と明記し、PayPayなどの決済サービスと同じく「資金の移動」として監督する枠組みを具体例付きで示しました。

金融庁総合政策局の岸本浩介・資金決済業調整官は同誌で「最近話題の円建てステーブルコインを初めて国内発行したJPYC社も資金移動業者です」と記しました。そのうえで、利用者がJPYC社に1万円を入金し、受け取ったコインを別の利用者に送り、その受け手が償還して1万円を受け取る流れを例示しています。

金融庁は3月30日発刊の『アクセスFSA』271号でも、JPYCは資金移動業ライセンスでステーブルコインを発行しており、資金決済モニタリング室で見ていると触れていました。4月号では業態名を前面に出し、取引の流れまで踏み込んだ格好です。

JPYC社は2025年8月18日、関東財務局長第00099号の第二種資金移動業者として登録されました。2023年改正資金決済法で、資金移動業者にも日本円連動の電子決済手段(法で定義されたステーブルコイン)の発行が認められたことを受けたもので、国内では初の登録です。同社は前払式支払手段として発行していたJPYC Prepaidから、この新しい枠組みに移りました。第二種は1件100万円以下の送金を扱える登録制で、第一種の高額送金、第三種の5万円以下の送金の中間にあたります。

岸本氏は、資金移動業は信用創造ができない一方、規制は比較的緩やかで兼業しやすいと説明し、「資金移動業者が破綻したとしても、預けているお金は基本的には100%返ってくる」と話しました。預かり資産には100%超の保全が義務づけられます。

JPYCの発行実績は足元で拡大しています。4月15日時点の累計発行額は21億円超と、前3か月比で2.6倍に増えました。企業公表ベースのブロックチェーン上の取引量は1億ドルを超え、流通先はイーサリアム、ポリゴン、アバランチに広がっています。資金調達ではSeries B(成長資金を募るラウンド)第2クローズで28億円を集め、Series B累計は約46億円規模となりました。出資にはメタプラネット、住友生命、NCBベンチャーキャピタル、アイネストキャピタル、北洋銀行、横浜キャピタルなどが名を連ねています。

実装先も具体化しています。JPYCはマネーロンダリング対策でエリプティックのAML(資金洗浄対策)ソリューションを導入し、ソニー銀行とは覚書を締結しました。LINE NEXTのウォレット『Unifi』に組み込まれ、日本免税のブロックチェーン税還付システムでも使われています。韓国のITCEN GLOBAL(アイティーセン・グローバル)とは日韓ステーブルコインの共同研究を進めており、調達資金はデジタル円連携の加速に充てる方針です。すでに稼働している『Unifi』や日本免税に続き、金融機関との連携がどこまで実利用につながるかが次の節目になります。

参照:公式

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gemefi.town編集部

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