米国とカナダの主要都市の警察幹部で構成する「主要都市警察幹部協会(MCCA)」は、クラリティ法案の上院最新版への支持を表明しました。最新版では、第10203条、第10204条、第10309条の対象に州・地方の法執行機関が加えられており、MCCAは、デジタル資産を使った金融犯罪の捜査能力と民間事業者との連携を強化する内容だと評価しています。

7月29日付の書簡は、上院銀行・住宅・都市問題委員会のティム・スコット委員長とエリザベス・ウォーレン筆頭委員に送付されました。MCCAによると、法執行機関がこれまで示してきた懸念に対応する修正も含め、専門家が法案の各版を精査したうえで、最新版を支持する判断に至りました。
支持理由の中心は、官民の情報共有と金融犯罪対策の強化です。最新版は、金融機関やデジタル資産事業者との情報共有を制度化するほか、マネーロンダリング対策と疑わしい取引の報告要件を強化し、デジタル資産の違法利用に対処する連邦作業部会を設置する内容です。MCCAは、法案の大半が州・地方機関の実務を直ちに変えるものではないとしながらも、捜査を支える規制基盤として前進したと評価しました。
このほか、暗号資産の取引経路を分かりにくくする「ミキサー」の実態調査、疑わしい取引を一時的に凍結するための権限強化、詐欺防止策と消費者保護を通じた暗号資産ATM(キオスク端末)の監督強化も盛り込まれています。MCCAは、これらの修正により、捜査能力の向上だけでなく、事業者の説明責任や金融詐欺被害者の保護も強まるとしています。
MCCAは、今後の追加修正や施行に向けた指針づくりでも、政策立案者に協力する意向を示しました。書簡には、MCCA会長を務めるミルウォーキー警察のジェフリー・ノーマン署長が署名しています。
