一般社団法人デジタル通貨イノベーション機構(DCIO)は2026年10月1日、みずほフィナンシャルグループ、三井住友銀行、三菱UFJ銀行の幹部を運営に迎え、銀行ごとに分かれかねないトークン化預金を企業間決済などで共通して使える仕組みに近づける標準化活動を本格化する。トークン化預金は、銀行預金をブロックチェーン上で扱える形にした仕組みで、企業間決済や行政手続き、デジタル資産取引と結び付く決済手段としての利用が想定されている。

DCIOは、2020年に発足したデジタル通貨フォーラムを発展改組し、2026年7月1日に設立された。代表理事は元財務事務次官の勝栄二郎氏、副代表理事は元日本銀行決済機構局長の山岡浩巳氏が務める。エグゼクティブアドバイザーには前日本銀行総裁の黒田東彦氏が入る。事務局は、トークン化預金基盤「DCJPY」を手がけるDCP(旧ディーカレットDCP)が担う。
3メガバンクとの関係は、役員・顧問の顔ぶれから確認できる。理事には河村隆史氏(みずほフィナンシャルグループ執行役員)、長谷部智也氏(三井住友銀行執行役員)、末吉敬明氏(三菱UFJ銀行執行役員)が記載されている。特別顧問には亀澤宏規氏(三菱UFJフィナンシャル・グループ取締役執行役会長)、木原正裕氏(みずほフィナンシャルグループ取締役兼執行役社長グループCEO)、中島達氏(三井住友フィナンシャルグループ執行役社長グループCEO)が名を連ねる。
DCIOは、共通ガイドや標準化、官民・プラットフォーム間の相互運用、制度面の整理、政策提言、グローバル標準化への参画を協調領域として扱う。各銀行や事業者が個別にトークン化預金や決済基盤を整えても、相互に接続できなければ企業間の大口決済や行政・物流・商流との連動は広がりにくい。DCIOは、こうした分断を避けるための共通ルール作りを進める。
2026年9月25日時点で、デジタル通貨フォーラムからの継続参加や新規参画を含め、金融機関・企業など40社以上が入会を決定、または検討している。会員名は10月以降に公表される予定となる。10月1日に始まるのはDCIOの本格活動であり、標準仕様の完成やトークン化預金の全国的な商用開始ではない。
参照:PR TIMES

