bitFlyer Holdings代表取締役CEOで、bitFlyer代表取締役の加納裕三氏は、2026年8月20日付のX投稿で、海外型DEX(分散型取引所)の利便性を日本で合法的に再現しようとすれば、KYC(本人確認)やAML(マネーロンダリング対策)、顧客資産の分別管理、秘密鍵の安全管理が重い制約になると説明した。Hyperliquidのような海外型DEXを念頭に置いた議論として、「日本の法律を全部守ればできる。ただし、それはCEXになる」と整理。
加納氏はX投稿で、海外で成り立つDEXの仕組みをそのまま日本へ持ち込めるわけではないと指摘した。サーバーの所在地についても「サーバは関係ない。日本の居住者に勧誘したら違法」と述べ、海外運営でも日本居住者への勧誘が問題になりうるとの考えを示した。
サービスが暗号資産交換業に該当し、登録対象となる場合、取引時確認やAML/CFT、利用者財産の分別管理、秘密鍵の安全管理などへの対応が求められる。DEXへの規制適用では、勧誘の有無、人の関与、中央管理に近い性質などが判断材料となる。加納氏はX投稿で、マネーロンダリングに関係する口座の凍結を含む対応を入れるほど運営側の管理が強まり、DEXが持つ非中央集権性は薄れると説明した。
取引処理にも制約は残る。法律を変えずに「DEXのようなもの」を作る場合、CEX(中央集権型取引所)の取引台帳をブロックチェーンに記録する形になり、取引を毎回ブロックチェーンへ書き込めば処理は遅くなる。海外DEXについては、全取引を毎回ブロックチェーンへ書き込まず、バッチ処理(複数取引をまとめて処理する仕組み)を使っているため高速に動き、「部分的にCEXとなっている」と説明した。
加納氏の結論は、「今の法律を守りながら日本でDEXを作ろうとすると、DEXのメリットがなくなる」というものだった。制度変更については「法律の改正が必要」としつつ、「法改正の可能性は限りなくゼロ」と厳しい見方を示した。
