東証グロース上場のコンヴァノは、株主優待の交付に充てる分を除く保有暗号資産をおおむね3か月以内に全量売却し、約87億6,700万円規模のビットコイン財務戦略を本業成長と株主還元を重視する資金配分へ切り替えます。

売却対象は、コンヴァノと連結子会社が保有する暗号資産の全量です。種類は問わず、2026年3月31日時点の帳簿価額はグループ合算で8,766,742千円となっています。売却は市場の流動性と価格動向を見ながら進め、相場環境に応じて分割して処分する場合があります。
現金化の目的は、価格変動リスクが財務内容に与える影響を小さくすることです。売却資金は、財務体質の安定化や資本効率の改善に向け、成長性と収益性の高い事業投資や株主還元に振り向ける方針です。具体的な使途は、今後の資本政策と財務状況を踏まえて決定されます。
コンヴァノのビットコイン保有量は762.68 BTCです。平均取得単価は1BTCあたり1,619万3,000円、7月24日16時9分時点の未実現損益は42億円のマイナス、損益率はマイナス33.9%でした。同時点の評価額は81億7,000万円で、3月末の帳簿価額を約6億円下回っています。
ビットコイン価格は同時点で1BTC=1,071万2,092円、ドル建てでは約6万5,400ドルで推移していました。2025年10月に付けた12万6,000ドル台の高値から大きく下げた水準で、保有を続ける上場企業の財務リスクを示しています。
国内上場企業のビットコイン保有ランキングでは、コンヴァノは763 BTCで5位に位置します。国内上場企業の総保有量49,302.11 BTCに対する同社分は約1.5%です。株価は87円、前日比1.14%安で、時価総額は443億円でした。ビットコイン評価額に対する時価総額の倍率を示すmNAVは5.42倍で、保有量首位のメタプラネットの0.62倍を大きく上回っています。
コンヴァノがビットコインを初めて取得したのは2025年7月22日です。2025年10月には中期財務戦略「シン・コンヴァノ 21,000 ビットコイン財務補完計画」を策定し、長期保有から積極運用へ方針を変えました。2025年11月21日には最大21,000BTCの保有方針を撤回し、本業を起点にした事業成長とM&Aを重視する戦略へ転換しています。
ビットコインの追加取得は、2025年11月21日の97.6775 BTC購入を最後に止まっています。保有量はその後も762.68 BTCで変わらず、2026年5月にはBTC戦略を主導した東大陽取締役が、2026年3月期の評価損に対する経営責任を明確にするため退任しました。
売却損益は発生する場合がありますが、対象暗号資産は前会計年度末に時価評価され、評価損益はすでに計上されています。このため、売却実行そのものによる当期業績への追加影響は軽微です。
コンヴァノは7月24日からおおむね3か月以内を目安に売却完了を目指します。売却代金の使途は、資本政策と財務状況を踏まえて決定され、決まり次第開示されます。
参照:公式
