韓国で2026年7月中旬、暗号資産を知的財産とともに国家資産の管理対象へ加える法改正の方針が報じられました。政府保有分や差し押さえた暗号資産を、売却だけでなく管理・活用できる土台づくりが進めば、韓国のデジタル資産政策は国家資産の運用にまで広がることになります。

改正の軸は、1950年から続く土地や不動産中心の管理発想を見直し、国家資産を「守るもの」から「価値を生むもの」へ転換する点です。検討中の枠組みでは、暗号資産と知的財産を国家資産の範囲に加え、約1400兆ウォン規模とされる韓国政府の資産を、より能動的に運用する構想が示されています。
今回報じられた方針の中心は、政府によるビットコインの戦略的な買い増しではなく、すでに政府の管理下にある資産をどう分類し、評価し、活用するかという制度整備です。差し押さえた暗号資産についても、最終的な法制度の内容次第では、即時売却に限らない保管・管理方法を選びやすくなる可能性があります。
背景には、韓国で進むデジタル資産制度の整備があります。現物ビットコインETF、ウォン建てステーブルコイン、トークン化証券(STO)をめぐる制度議論が並行して進むなか、国家資産の側でも暗号資産を既存の枠外に置いたままでは、運用や監督の設計が難しい状態でした。国家資産のルールに暗号資産を加えることで、保管、評価、活用に関する議論を行政の制度上に位置付けやすくなります。
国家資産としての具体的な定義、評価方法、税務上の扱い、市民への利益還元の仕組みが盛り込まれるかどうかは、今後示される法案と施行ルールによって決まります。今後の法案作成と国会提出が、韓国が暗号資産を国家レベルでどこまで制度化するかを見極める焦点になります。
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