全米の黒人法執行幹部で構成するNOBLEが7月1日頃、デジタル資産市場規制法案「CLARITY法」を支持する書簡を上院指導部に送ったとされています。主要な現職の法執行団体が暗号資産市場の制度整備に公然と賛意を示した初の事例とされ、上院での審議・採決に向けた追い風になっています。
NOBLEは書簡で、CLARITY法が法執行機関に有意義な新たな捜査手段を与える一方、資金洗浄や無許可送金業者の取り締まりに使う既存の連邦刑事権限は維持すると位置付けました。分散型金融(DeFi)やオープンソースのブロックチェーン開発者を巡って懸念されてきた監督の抜け穴についても、捜査権限を弱めるのではなく補強する内容だと整理しています。
CLARITY法は、デジタル資産市場のルールを明確にし、非カストディアル型の開発者やブロックチェーン基盤に関わる事業者の扱いを整理することを狙う法案です。7月時点では下院通過や上院銀行委員会での前進が伝えられており、次の焦点は上院本会議で審議・採決に進むかどうかです。
今回の支持が注目されるのは、これまで一部の法執行関係者から出ていた反対論や慎重論に対し、現職の主要団体が逆の立場を明確に打ち出したためです。法案が米国の技術競争力や金融分野の将来を支えつつ、公衆安全のための執行権限も維持できるかどうかが、上院審議での重要な論点になりそうです。
今後は、上院本会議の日程がいつ固まるかに加え、ほかの法執行団体が同様の支持に回るかが焦点です。NOBLEの支持が広がれば、暗号資産市場の制度整備を巡る議論は、規制強化か緩和かではなく、イノベーションと取り締まりをどう両立させるかへと一段進む可能性があります。
