米ロビンフッドは2026年6月上旬、カナダの暗号資産企業ワンダーファイの買収を完了した。これにより、規制に対応した取引基盤を持つビットバイとコインスクエアを傘下に収め、カナダ市場へ直接参入することになった。
ワンダーファイは6月1日、公式Xで買収完了を公表し、『Robinhood Enters Canada as it Completes Acquisition of WonderFi』と題したロビンフッドの発表へのリンクを掲載した。買収は2025年5月13日に発表されており、取引額は約2億5000万カナダドル、米ドル換算で約1億7800万〜1億8000万ドルの全額現金取引となる。

今回ロビンフッドが取得したのは、ビットバイとコインスクエアの運営権に加え、カナダで暗号資産事業を展開するための規制ライセンス、約30万人の資金提供顧客、約115人のチームだ。新規参入で必要になる認可取得や顧客開拓を一から進めるのではなく、すでに稼働している取引基盤を取り込んだ点に、この買収の実務的な意味がある。
事業規模を示す数字も小さくない。ビットバイとコインスクエアの2025年の合算収益は約5000万米ドルとされ、ロビンフッドは顧客基盤だけでなく、実際に収益を上げているカナダ国内の暗号資産プラットフォームを獲得した。取得対象は単なるブランドではなく、運営中の事業、規制対応、利用者、現地人材を含む一体の事業基盤であり、今回の取引を特徴づけている。
カナダ市場では、規制に沿った運営体制を整えた取引サービスをどう拡大するかが競争力を左右する。ロビンフッドはビットバイとコインスクエアを通じて、既存の交換業務を足場に参入の拠点を確保した。今回の買収完了により、米国外での暗号資産事業を広げるうえで、カナダの規制市場に正式な拠点を持つ段階へ進んだ。
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