イタリア銀行は9月7日、監督下の金融仲介機関に対し、暗号資産移転を含む資金移動で制裁対象者との関係を確実に検知するよう求め、国内の暗号資産サービス提供者に全件ベースの制裁スクリーニング徹底を迫った。新たな義務を加えたわけではなく、すでに国内で適用される欧州銀行監督機構の指針に沿い、顧客確認と取引監視が実際に機能しているかを改めて問う内容となる。

対象は、イタリア銀行の監督を受ける仲介機関となる。暗号資産サービス提供者と支払サービス提供者も含まれ、制裁対象者に紐づく口座、顧客関係、取引を見つけるための内部方針、手続き、統制が十分かどうかが問われる。暗号資産の移転では、送金人と受取人の双方を制裁リストと照合し、取引実行前に検知できる仕組みが必要になる。
イタリア銀行は、制裁対象者との一致を検知するための設定や較正、つまり判定基準や閾値の置き方まで、欧州銀行監督機構の2024年指針に合わせる必要があるとした。少額取引を自動的に対象外にする最低金額の設定は、暗号資産移転の制裁確認では認められない運用が前提となる。
この監督メッセージは、暗号資産市場規則の認可を受けた事業者にも関係する。イタリアでは2026年6月末時点で、チェックシグ、コニオ、クリプトスマート、ヘルクレ、ホドリー、オリブ・イタリア、リブ・デジタル、ヤング・プラットフォームの8社が暗号資産サービス提供者として認可されている。銀行ではバンカ・セラが暗号資産サービス提供の通知をイタリア銀行に提出している。
欧州銀行監督機構の指針は、イタリアでは2025年12月30日から適用されている。今回の文書は、支払サービスと暗号資産移転の双方で、顧客と取引をどのように確認し、システムをどの水準に合わせるかを監督当局が再確認したものとなる。認可済み事業者は今後、制裁スクリーニングの対象範囲、判定基準、取引前確認の運用が指針に沿っているかを点検する段階に入る。
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