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DatachainとProgmat、Swift連携でステーブルコイン送金の特許登録

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DatachainとProgmatは5月1日、Swiftの既存APIフレームワークを使って銀行経由で法令準拠のステーブルコイン国際送金を処理するシステムが4月14日付で特許登録されたと公表しました。日本で広がり始めた信託型ステーブルコインを既存金融インフラに載せる「Project Pax」の事業基盤を固める動きです。両社は2024年に194兆ドル(約29,000兆円)へ達したクロスボーダー送金市場をにらみ、国内外の金融機関との実用化を進めます。

登録された特許名は「ステーブルコインを用いた送金システム」です。特許番号は第7850327号で、発明者は竹澤友輔氏、齊藤達哉氏、久田哲史氏、権利者はProgmatとDatachainです。保護の対象には、Swift APIを活用し、送金指図者がブロックチェーンやステーブルコインを意識せず、銀行送金に近い操作のまま高速かつ低コストで資金を移すシステムの仕組みと処理方法が含まれます。

両社がSwift連携を軸に据えたのは、企業や個人が暗号資産ウォレットを直接扱わず、銀行を窓口に送金できるようにするためです。銀行経由にすることで、AML/CFT(マネーロンダリング・テロ資金供与対策)や各国規制への対応、社内オペレーションの整備、企業ウォレット利用の負担を抑えやすくなります。Datachainは公式Xで、この特許を「既存の国際銀行間通信網(Swift)を活用し、AML/CFT等の規制対応と、高速・低コストな送金を両立する中核技術」と説明しました。両社はこの考え方を、Web3技術を今の経済システムになじませる「PEACE・PIECE」の構想として掲げており、G20が求める国際送金のコスト、スピード、アクセス、透明性の改善にも沿うとしています。

Project Paxは2024年9月に始まったクロスボーダーのステーブルコイン送金基盤プロジェクトです。Progmat Coin基盤を使う信託型ステーブルコイン(第三号電子決済手段)と、DatachainのIBC(異なるブロックチェーンをつなぐ通信規格)、LCPミドルウェア(接続先チェーンを検証する中間ソフト)、TOKI(本番稼働中のクロスチェーンブリッジ)の流動性プールを組み合わせ、複数チェーンにまたがる送金に対応します。Datachainは東証スタンダード上場Speeeの子会社で、2026年2月にはProgmatとアバラボ、アバランチが戦略提携し、ステーブルコインとセキュリティ・トークン(デジタル証券)のマルチチェーン展開を広げています。

齊藤達哉CEOは2024年10月のnoteで、Project Paxの国際送金システムを「①ブロックチェーン秘匿化機能群②各種ブロックチェーン対応ウォレット機能群③銀行システム連携機能群④Swift等の国際金融機関ネットワークとのシステム連携機能群」で組み立てると説明しました。そのうえで「今回特許出願したのは④部分」「先に特許出願しておく方が有利」と記しており、2024年10月22日の日本出願後にはPCT国際出願と主要国出願も進める方針を公表しています。各国でステーブルコイン法制の整備が進むなか、同様の仕組みが広がる前に権利網を固める動きです。

Progmatはすでに国内で動いているデジタル証券とステーブルコインの基盤を持っています。株主には農中信託銀行、あおぞら銀行、ケネディクスが入り、デジタル証券分野では三菱UFJ信託銀行、りそな銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、大和証券グループ、SMBC日興証券、東海東京証券、三井物産グループ、PPIHなどと案件を組成してきました。Progmatプラットフォームでは、ケネディクス・リアルティ・トークンKDX名古屋栄ビルが運用資産残高69.6億円、ホテルST「悠洛・京都三条」はりそな銀行、銀座ホテルSTは三井物産デジタル・アセットマネジメントと三菱UFJ信託銀行、PPIH社債STも稼働しており、累計AuMは100億円を超えています。こうした案件群が、Project Paxで使うProgmat Coinや周辺インフラの稼働実績にもなっています。

Project Pax側の実証も前に進んでいます。2025年にはフェアスクエアラボとのフェーズ1技術検証を終え、コリア・デジタル・アセット・カストディを交えた検証も完了しました。韓国の新韓銀行、NH農協銀行、ケイバンクのフェーズ2参加が決まり、日本では商工組合中央金庫との実務検証が始まっています。金融庁のFinTech実証実験ハブ・決済高度化プロジェクト(PIP)では、クロスボーダー決済と証券決済の実験が進んでおり、両社は「信託型ステーブルコインの発行・流通の進展に合わせ、国内外の金融機関と共に本スキームの実用化とグローバル展開を推進」するとしています。

両社は今後、PCT国際出願と主要国での出願手続きを進めながら、金融庁PIP下のクロスボーダー決済・証券決済の実証を継続します。信託型ステーブルコインの発行・流通が広がるタイミングに合わせ、国内外の金融機関とProject Paxの実用化を詰めていきます。

参照:公式

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