JPモルガンやシティグループなどの米大手銀行が、ザ・クリアリング・ハウスを通じてトークン化預金の共有ネットワークを構築し、2027年前半の稼働を目指しています。銀行預金をそのまま使いながら、24時間365日の決済や自動処理を広げる狙いで、ステーブルコインに対抗する銀行側の動きが一段と具体化しました。

米ウォール・ストリート・ジャーナルが6月4日ごろに伝えた内容では、このネットワークは複数の銀行で使える共通レールとして整備されます。各行がそれぞれ進めてきた預金トークンを相互につなぎ、銀行間送金や機関投資家向け決済を止まりにくくする狙いです。
中核にあるのは、すでに動いている各行の預金トークン事業です。JPモルガンは機関投資家向けのJPM Coinを運用しており、公式発信では日次処理量が数十億ドル規模に達していると説明しています。シティもCiti Token Servicesを展開しており、今回の共有ネットワークはこうした既存基盤を持ち寄る形で設計が進んでいるとみられます。
今回の計画が注目されるのは、銀行が発行する預金トークンを規制下にある銀行預金として扱いながら、ブロックチェーン上で即時性と相互運用性を高めようとしているためです。スコット・ルーカス氏はJPモルガンの公式発信で、ブロックチェーンやdeposit tokens、stablecoinsを顧客向けの重要な機会と位置づけており、同行が預金トークンを一時的な実験ではなく業務インフラとして捉えていることがうかがえます。
