米国で審議されている暗号資産市場構造法案「Digital Asset Market Clarity Act of 2025(CLARITY Act)」は、ホワイトハウスが掲げていた7月4日までの成立目標の実現が難しい情勢です。

Fox Businessの記者Eleanor Terrett氏はXで、7月4日までに成立させるには、超党派で受け入れられる倫理条項の合意、上院農業委員会案の論点整理、複数の委員会案の統合、上院本会議での60票確保、さらに上下両院での通過が必要になると説明しています。残された時間を踏まえると、これらの工程を期限内に終えるのは手続き上かなり難しいとの見方です。
Hitting the timeline of passing the Clarity Act into law by July 4 would require finding an ethics solution both Republicans and Democrats can live with, addressing issues in the Ag text, merging the bills, securing 60 votes, and passing it through both the Senate and House in… https://t.co/AODP0QOP0I
— Eleanor Terrett (@EleanorTerrett) June 13, 2026
7月4日という期限は、ホワイトハウスの暗号資産政策担当Patrick Witt氏が5月上旬に示した目標です。Witt氏は当時、上院銀行委員会での審議、6月中の上院本会議通過、下院での投票を経て、独立記念日までに法案を大統領に届ける構想を説明していました。
ただし、その後も法案には複数の調整課題が残っています。特に焦点となっているのは、トランプ政権関係者や公職者の暗号資産ビジネスとの関係をめぐる倫理条項です。民主党側は利益相反への対応を求めており、共和党側は特定人物を狙い撃ちする内容には慎重な姿勢を示しています。
米上院の公式日程では、6月29日から7月10日まで独立記念日前後の州内業務期間が予定されています。7月4日までに本会議で採決し、下院側の対応まで終えるには、実質的に限られた会期日の中で主要な論点を処理しなければなりません。
一方で、法案そのものへの期待が消えたわけではありません。業界関係者の間では、7月4日ではなく8月休会前を現実的な次の目標とみる声が出ています。暗号資産企業にとっては、CFTCとSECの役割分担が明確になることで、米国での事業展開やトークン分類の不確実性が下がる可能性があります。
今後の焦点は、倫理条項で超党派合意を作れるか、上院農業委員会案との統合をどこまで進められるか、そして本会議で60票を確保できるかです。7月4日成立という当初目標は後退しましたが、CLARITY Actの行方は、米国の暗号資産規制の方向性を左右する重要な政策テーマであり続けます。
