ベトナム財務省とオーストリア金融市場庁は2026年9月15日、ウィーンで暗号資産サービス事業者の許認可と監督をめぐり協議した。ベトナムが2026年中の初ライセンス発給と事業開始を見込むなか、先行して監督実務を持つオーストリア側の経験を、審査や営業開始後の監督に取り込む狙いがある。

ベトナム財務省のグエン・ドゥック・チー副大臣と、オーストリア金融市場庁(FMA)のマリアナ・キューネル執行理事が会談し、暗号資産市場の監督経験を共有した。正式な監督協定や相互承認ではなく、ベトナムが2026年中に見込む初の暗号資産事業者認可を見据えた実務協議である。
ベトナムは2025年9月、暗号資産市場を5年間試行する決議05/2025/NQ-CPを施行した。参入は最大5社で、最低払込資本金10兆ドン、外資比率49%以下、レベル4の情報セキュリティ基準などを求める。2026年1月には許可・変更・取消しの手続きも定め、完全な申請を受けてから30日以内に、財務省が公安省やベトナム国家銀行と連携して審査する体制を整えた。
国家証券委員会(SSC)は、FATF勧告を参考に、リスク管理、投資家資産の保護、マネーロンダリング対策を重視した監督制度を構築している。ベトナム側は、EUの暗号資産市場規則(MiCA)に基づき事業者を認可・監督するFMAの経験を、制度運用に生かす考えだ。FMAは2026年6月3日時点で9社を認可しており、2025年末の管理資産は44億ユーロ超、年間利用者は約100万人に達した。
FMAは今後の協力策として、IOSCOを通じた交流と専門家によるオンライン技術会合を提案し、ベトナム側も同意した。今後の焦点は、協議が具体的な支援へ進むか、またベトナム初の認可事業者名、認可日、営業開始日がいつ公表されるかとなる。
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